今すぐ始められる!インバウンドマーケティングとHubSpotの基本を解説
「一日100件の架電」なんてもう古い。現代の【顧客の行動】の最も適したマーケティング手法、インバウンドマーケティングと世界第一位シェアを誇るマーケティングオートメーションであるHubSpotについて簡単に詳しく解説します。
HubSpotが提唱するインバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングとは、2006年にアメリカのブライアン・ハリガンによって提唱されたマーケティング手法で、従来のアウトバウンド型(外側に向かう)のマーケティング手法とは反対に、インバウンド型(内側に向かう)のマーケティング手法を総称した概念です。
アウトバウンドマーケティングの代表的なものには、電話、電子メール、ダイレクトメール、マス広告(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)といった企業側から顧客にアプローチを行う手法があります。
一方、インバウンドマーケティングでは、ブログ、eBook、ホワイトペーパー、ニュースリリース、動画といったコンテンツをインターネット上に公開し、そのコンテンツに興味をもった顧客(見込み客)から企業にアプローチさせる手法がとられます。
インバウンドマーケティングは、インターネットが普及した昨今の消費者の購買行動に非常にマッチしたマーケティング手法なのです。
そして多くの企業は、このインバウンドマーケティングを成功させるにあたり、これまで以上に多くのマーケティングデータの収集と分析を必要とし、さらに、そのリソースを最適化して活用できる統合環境を必要としています。
HubSpot(ハブスポット)とは
HubSpot(ハブスポット)は、インバウンドマーケティングを実現するために米HubSpot社によって開発された、マーケティングとセールスのための統合型のプラットフォームです。
現在、世界120ヵ国、73,400社以上で導入されており、世界第一位のシェアを誇るマーケティングオートメーションです。
HubSpotの特徴
HubSpotは、
- CRM(Customer Relationship Management)
- SFA(Sales Force Automation)
- MA(Marketing Automation)
- CMS(Content Management System)
をインバウンドマーケティングの柱としています。
HubSpotは、HubSpot CRMを軸に、機能拡張となる「Marketing Hub」「Sales Hub」「Service Hub」「HubSpot CMS」の4つのソフトウェアで構成されています。
HubSpotの主な機能
それでは、HubSpotの主な機能4つについて、それぞれ解説していきます。
HubSpot CRM
HubSpotの基盤であり、“顧客関係管理”のためのソフトウェアです。HubSpot CRMは、顧客の情報を蓄積・分析することで企業に効率の良いアプローチを導出してくれます。
利用可能な機能
- コンタクト管理
- コンタクトのウェブサイトアクティビティー
- 会社
- 取引
- タスクとアクティビティー
- 企業インサイト
- GmailやOutlookへの連携
- HubSpot Connectによる連携
- カスタムのサポート フォーム フィールド
- プロスペクト
- チケット管理
- フォーム
- 広告管理
- コミュニケーションの受信トレイ
- レポートダッシュボード
- Eメール追跡&通知
- Eメールテンプレート
- スニペット
- ドキュメント
- コール
- ミーティング設定
- Messengerとの連携
- カスタムプロパティー
Marketing Hub
マーケティングに関わる機能が集約されたソフトウェアです。ランディングページ、マーケティングオートメーション、アナリティクスなどの機能を活用し、トラフィックを呼び込み、多くの訪問者をリード(見込み客)に転換してくれます。
全てのプランで利用可能な機能
- フォーム
- Eメールマーケティング
- 広告管理
- リストのセグメント化
- コミュニケーションの受信トレイ
- チームの共有アドレス
- ウェブチャット
- チャットボット
- モバイル最適化
- レポートダッシュボード
- Messengerとの連携
- カスタムプロパティー
Starter以上のプランで利用可能な機能
- ランディングページ
- リターゲティング広告
- 複数通貨対応
Professional以上のプランで利用可能な機能
- 電話によるサポート
- ブログ&コンテンツ作成ツール
- SEO&コンテンツ戦略
- Google Search Consoleとの連携
- CTA
- 標準SSL証明書
- ソーシャルメディア
- 他社比較
- サブドメインの利用
- マーケティングオートメーション
- Salesforceとの連携
- スマートコンテンツ
- アトリビューションレポート
- A/Bテスト
- 動画のホスティングと管理
- チーム
- カスタムレポート
- 標準的なコンタクトのスコアリング
- キャンペーンレポート
- 絞り込まれたアナリティクスビュー
- 計算プロパティー
- ウェブサイトのトラフィック分析
- レコードのカスタマイズ
Enterprise以上のプランで利用可能な機能
- チームの階層化
- 適応型テスト
- ユーザーロール
- カスタムイベントトリガーおよびレポート
- イベントベースのセグメント化
- 予測リードスコアリング
- シングルサインオン
- パーティション化
- CMSメンバーシップ
- YouTubeとの連携
- イベントAPI
- ソーシャルメディア権限
- マルチタッチ収益アトリビューション
Sales Hub
営業活動に関わる機能が集約されたソフトウェアです。
潜在見込み客のインサイトを引き出し、煩雑なタスクを自動化してくれます。営業業務効率化に役立つ各種ツールが揃っており、短期間で成約、売上向上が達成できるようになります。
全てのプランで利用可能な機能
- ウェブチャット
- チャットボット
- チームの共有アドレス
- コミュニケーションの受信トレイ
- コール
- Eメールのスケジュール設定
- Eメール追跡&通知
- Eメールテンプレート
- スニペット
- ドキュメント
- ミーティング設定
- レポートダッシュボード
- 取引パイプライン
- Messengerとの連携
- カスタムプロパティー
Starter以上のプランで利用可能な機能
- 目標
- 複数通貨対応
- コールSDK
- Eメールサポートとアプリ内サポート
- 担当者の生産性パフォーマンス
- コミュニケーションの自動割り当て
- シンプルな自動化
- 取引ステージ、タスク、リードローテーションの自動化
- 見積もり
Professional以上のプランで利用可能な機能
- ワークフロー拡張機能
- Eメールシーケンス
- 電子署名
- 電話によるサポート
- 送信時刻の最適化
- Salesforceとの連携
- Stripeとの連携
- 必須フィールド
- カスタムレポート
- 1:1動画の作成
- シーケンスキュー
- 標準的なコンタクトのスコアリング
- チーム
- 製品
- Slackとの連携
- 計算プロパティー
- レコードのカスタマイズ
Enterprise以上のプランで利用可能な機能
- チームの階層化
- 予測リードスコアリング
- プレイブック
- シングルサインオン
- ウェブフック
- 見積もりベースのワークフロー
- 経常収益の追跡
- コールの文字起こし
- ユーザーロール
Service Hub
カスタマー部門に関わる機能が集約されたソフトウェアです。
顧客との関係を深めて期待を上回るサポートを提供することで、顧客を自社の味方に付け、ビジネス成長を実現できます。
全てのプランで利用可能な機能
- チケット管理
- ウェブチャット
- コミュニケーションの受信トレイ
- コール
- チャットボット
- チームの共有アドレス
- スニペット
- Eメールテンプレート
- ミーティング設定
- クローズされたチケットに関するレポート
- レポートダッシュボード
- Eメール追跡&通知
- ドキュメント
- Messengerとの連携
- カスタムプロパティー
Starter以上のプランで利用可能な機能
- Eメールのスケジュール設定
- コールSDK
- コミュニケーションの自動割り当て
- チケットパイプライン
- 複数通貨対応
Professional以上のプランで利用可能な機能
- Eメールシーケンス
- ナレッジベース
- 1:1動画の作成およびホスティング
- NPSアンケート
- 顧客体験アンケート
- カスタマーサポートに関するアンケート
- インサイトダッシュボード
- カスタムレポート
- チケットステータス、チケットの割り当て、タスクの自動化
- チーム
- Salesforceとの連携
- 電話によるサポート
- 顧客フィードバック
- シーケンスキュー
- 標準的なコンタクトのスコアリング
- カスタマー サービス オートメーション
- Slackとの連携
- 計算プロパティー
- レコードのカスタマイズ
Enterprise以上のプランで利用可能な機能
- プレイブック
- コールの文字起こし
- チームの階層化
- ユーザーロール
- シングルサインオン
- ウェブフック
- 目標
HubSpot CMS
Webサイトに関わるコンテンツを構築するためのソフトウェアです。
WordPressやMovable TypeなどのCMSではなく、HubSpot CMSを利用することで、HubSpot CRM、MAと簡単に連携することができるようになります。
- フォーム
- フォームフォローアップEメール
- 電話によるサポート
- 広告管理
- リストのセグメント化
- モバイル最適化
- ブログ&コンテンツ作成ツール
- CTA
- ランディングページ
- 標準SSL証明書
- スマートコンテンツ
- HubDBを使用した動的コンテンツ
- ウェブサイトページ
- デザインマネージャー
- ステージング環境
- 効果的なテンプレートやモジュールのマーケットプレイス
- ウェブサイトアナリティクス
- SEO&コンテンツ戦略
- Google Search Consoleとの連携
- カスタムドメイン
- 99.99%の稼働時間
- コンテンツ配信ネットワーク
- セキュリティモニタリングおよび脅威検出
HubSpotのプラン・料金
HubSpotは「HubSpot CRM」を軸に構成されています。
HubSpot CRMは全ての機能を無料で使用することができます。
HubSpot CRMを導入することにより、「Marketing Hub」「Sales Hub」「Service Hub」の一部の機能も無料で利用することができます。
また「Marketing Hub」「Sales Hub」「Service Hub」にはStarter、Professional、Enterpriseのプランが用意されています。
Marketing Hub
- Starter : 6,000円/月
- Professional : 96,000円/月
- Enterprise : 384,000円/月
Sales Hub
- Starter : 6,000円/月
- Professional : 60,000円/月
- Enterprise : 144,000円/月
Service Hub
- Starter : 6,000円/月
- Professional : 48,000円/月
- Enterprise : 144,000円/月
- HubSpot CMS:36000円/月より
HubSpotの導入事例
ここでは、HubSPotの導入事例について、解説していきます。
株式会社ブイキューブ
マーケティングの見える化で獲得リード数2倍、新規顧客単価1.65倍へ。
徹底的な見込み客及び顧客志向のマーケティングを追求した結果、約2年でWebサイト訪問者、リード獲得数、新規顧客単価を増加させることに成功しました。
東洋ビジネスエンジニアリング株式会社
オンラインでのリード獲得率80%増。メールの回帰率が40%上昇。クリック率は70%以上へ。
以前は1週間必要だったウェブの修正などが1時間で完了するほど作業時間が大幅に削減できた上に、特定セグメント(特定顧客層)向けメールの回帰率が40%ほどに上昇。
HubSpot導入から1年数ヶ月で大きな効果を出しています。
株式会社電算システム
コンバージョン数が約400件に。作業工程の大幅削減にも成功。
導入以前は、メルマガやセミナーの管理をそれぞれ異なるツールで行っていましたが、ハブスポットを導入してからは一括管理が可能に。作業工数が大幅削減され、マーケティングを実施するためのストレスが軽減されました。
また、コンバージョン数が数ヶ月で300~400件に増加し、集客の効率が向上しました。
HubSpot導入のメリット
企業がHubSpotを導入することで得られるメリットをいくつか紹介します。
作業効率が向上する
HubSpotはインバウンドマーケティングに特化した機能をたくさん備えています。
顧客情報の収集、自動記録は企業側の負担を大きく減らしてくれます。
メール、電話、チャットといったコンタクトツールも充実しているので、円滑なコミュニケーション、共同作業を実現してくれます。
顧客情報の管理・共有が簡単になる
今まで企業の各部署が独自に収集していた顧客情報がダッシュボードを利用することで一元管理できるようになります。
的を絞った高い顧客対応を実現
HubSpotは不特定多数のインターネットユーザーの中からリード(見込み客)を見極める機能を備えています。
そのため企業は顧客へと発展する可能性のあるリードへの対応に注力できるようになります。
費用対効果が高い
HubSpotはインバウンドマーケティングに必要な様々な機能を備えています。
企業側がこれらを独自に開発するとなると多大な費用と期間を投じなければなりません。
HubSpotは中小企業の業務を十分にカバーできる業務システムを低コストで実現してくれます。
HubSpotの導入方法
HubSpotは自社(独自)、もしくは導入支援サービスを利用して導入します。
自社で導入する
HubSpotは自社が独自で導入することが出来ます。
ここでは、無料版のHubSpotの導入方法をご紹介。
- 公式サイトにアクセスし、“無料CRMの利用を開始する”をクリック。
- 入力フォーム画面に移るので、名、姓、Eメールアドレスを入力し、“次へ”をクリック。
- Eメールが送られてくるので、“Eメールアドレスを確認”をクリック。
- パスワード入力画面に移るので、8字以上、1つの小文字、1つの大文字、1つの数字、記号、空白文字が含まれるパスワードを入力して“次へ”をクリック。
- ウェブサイトURLと会社名の入力画面に移るので、入力して“次へ”をクリック。
- 自社の従業員数、業種、役職の入力画面に移るので、入力して“登録を完了する”をクリック。
以上でアカウントの作成は終了です。
メールにてログインURLが届き次第、無料版のHubSpotが利用できるようになります。
無料版のHubSpotはCRMの全ての機能を利用することが出来ます。
しかし、インバウンドマーケティングにおいて高い効果を発揮するには、独自にHubSpotを開拓していかなければなりません。
導入支援サービスを利用する
HubSpotは、公式、または、専門のコンサル会社による導入支援サービスが用意されています。
- リード獲得数の増加
- 営業プロセスの自動化
- 顧客とのコミュニケーションの整理と追跡
といった企業の目的に沿って、導入から運用まで支援してくれます。
専門のコンサル会社においては、導入から運用に加え、目標達成まで支援するサービスを提供しています。
インバウンドマーケティングは、専門性の高いWeb戦略を積極的に活用します。
- インバウンドマーケティングに方向転換したい
- HubSpotで早期に目標を達成したい
- HubSpotを最大限に活用したい
といった企業にとって、専門コンサル会社の導入支援サービスは多大なメリットをもたらしてくれます。
NADJAのHubSpot導入支援サービス
NADJAはHubSpot CRMを熟知しており、無料版でもインバウンドマーケティングで高い効果を得るためのノウハウを知り尽くしています。
また、HubSpotは規模が小さい企業、店舗でも有効活用できるとNADJAは理解してします。
是非、ご興味を持たれて、ビジネスの自動化・効率化をお考えの方は是非ご相談くださいませ。