iPaaS導入でお困りではないですか?
「iPaaS(Integration Platform as a Service)」という概念自体は、2010年前後に登場しましたが、本格的に普及したのはここ数年です。
昨今のクラウドの普及や企業のデジタル化が進むにつれて、iPaaSはますます重要なものになってきています。
今回は、iPaasの活用法や具体的なツールをご紹介します。
iPaaSとは何か、どう使うのか
iPaaS(Integration Platform as a Service)とは、異なるシステムやアプリケーションを連携し、データのやり取りや業務を自動化するためのクラウドサービスです。
例えば、顧客情報管理システムと営業支援システムを連携させることで、顧客情報をリアルタイムで共有するなどが可能となります。
さらに、ITの知識がなくても直感的な操作で利用できるものが多く、導入のハードルが低いため、導入できる業務を探して導入することで、人材不足解消や効率化など、社内の課題を解決できます。
iPaaSを導入しやすい業務としては、主に以下の3つが挙げられます。
データの連携
複数のシステムに散らばるデータを一元化し、分析やレポート作成を効率化したい場合に活用できます。
業務自動化
手作業で繰り返される事務的なルーティン作業を自動化することで、人的ミスを減らし、生産性を向上させることが可能になります。
ワークフローの構築
書類の承認プロセスや発注処理などを自動化し、業務の効率アップやスピードアップに繋がります。
中小企業向けiPaaSツールの選び方
iPaaSツールは多種多様なものが登場していますので、自社にとって活用できるものを選ぶことが大切です。
以下のようなことを念頭において選択すると良いかもしれません。
- 連携したいシステムは何か。
- 自動化したい業務は何か。
- 導入費用や月額費用の予算はいくらか。
- 操作性は初心者でも簡単か、それとも専門性が必要か。
- 導入後のサポート体制は充実しているか。
実際にどんなiPaaSツールがあるか見てみましょう。
JOINT iPaaS for SaaS
専門知識がなくても直感的に操作できるUIで、様々なSaaSやオンプレミスシステムとの連携をノーコードで実現します。これにより、SaaSベンダーは短期間で顧客のニーズに応えつつ、自社のコア業務に集中し、保守コストを削減できます。
JENKA
国内SaaSに強く、直感的な操作で業務を自動化できるiPaaSです。会計システムやカートシステムなど、様々なSaaSと連携可能。API非対応のシステムやRPAとも連携でき、柔軟な業務自動化を実現します。豊富なサポート体制も魅力的です。
Zapier
1000種類以上のアプリと連携できる海外製のiPaaSです。ドラッグ&ドロップで直感的にワークフローを自動化でき、プログラミング知識は不要です。日本語非対応ですが、UIがわかりやすく、柔軟な料金プランも魅力です。SlackやGmailなどメジャーなSaaSに対応しているため、業務の効率化に役立ちます。
Make(旧 Integromat)
プログラミング不要で、様々なサービスを連携し、複雑な業務を自動化できるiPaaSです。直感的なビジュアルエディタで、フローを視覚的に設計できるため、複雑な自動化も簡単に実現できます。GmailやNotionなど、人気サービスとの連携も豊富です。高度なカスタマイズ性と拡張性があり、柔軟なワークフロー構築が可能です。
今回紹介したもの以外にも、一つのプラットフォームでデータ連携や変換の管理ができるものや、タスクのスケジューリングができるもの、SSOやアクセスコントロール機能を搭載しているセキュリティ対応のものなどがあります。
上記の選び方を参考に、自社のニーズに合ったiPaaSツールを選んでいくのが良いでしょう。
どのようにプロセスを自動化するのか
iPaaSを導入するメリットとして、業務の効率化やコスト削減につながります。
また人的ミスを減らせるためデータの正確性が向上しますし、様々なシステムとの連携で、業務プロセスを最適化できます。
どのように業務プロセスを自動化していくことができるでしょうか?
具体的な自動化プロセスの例を5つご紹介します。
データ収集と集約の自動化
異なるシステムに散在するデータを一元化し、データ分析やレポート作成の効率化を図ることができます。
・プロセス
(1)各システムから必要なデータをiPaaSで定期的に抽出。
(2)抽出したデータをクラウド上のデータウェアハウスやデータベースに集約。
(3)データのクレンジングや加工を行い、分析しやすい状態に整える。
業務承認プロセスの自動化
承認プロセスを効率化することで、業務のスピードアップを図ります。
・プロセス
(1)業務申請データをiPaaSで自動的に該当者に送信。
(2)受信者は、メールやチャットツールなどで承認・否認を行う。
(3)承認状況を自動的に記録し、次のステップへ移行。
顧客情報の一元管理と連携
顧客情報を一元管理し、営業活動や顧客対応の効率化を図ることが可能となります。
・プロセス
(1)顧客情報管理システムやマーケティングオートメーションツールなどを連携。
(2)顧客の行動履歴や購入履歴を統合し、パーソナライズされた顧客対応を実現。
(3)営業活動の進捗状況をリアルタイムで共有。
受発注処理の自動化
受発注処理の人的ミスを減らし、納期の遅延を防ぐことができます。
・プロセス
(1)受注情報をERPシステムに自動的に転送。
(2)在庫状況を確認し、出荷指示書を自動生成。
(3)運送会社への依頼や顧客への出荷通知を自動化。
レポート作成と配信の自動化
定期的なレポート作成の負担を軽減し、配信の手間を減らします。
・プロセス
(1)データベースなどから必要なデータを抽出。
(2)指定されたフォーマットでレポートを作成。
(3)関連部署や担当者に自動的にメールで配信。
まとめ
iPaaSの導入は、明確な目標設定とスモールスタートが成功の鍵です。
まずは、どの業務を自動化したいのかを具体的に定め、小規模なプロジェクトから開始しましょう。
その後、定期的にプロセスを見直し、改善を続けることで、より大きな効果を得ることができます。
iPaaSは、中小企業から大企業まで幅広く活用されており、クラウドサービスの普及やデジタル化の加速に伴い、今後もその重要性はますます高まるでしょう。
自社の課題に合わせて最適な自動化プロセスを構築することで、ビジネスの成長を加速させることができます。
iPaaSの導入や活用に関してお悩みの方は、ぜひ一度当社へご相談ください。
当社では国内外で豊富な実績と専門知識を持っており、具体的なアドバイスをすることが可能です。
ぜひ一度ご相談ください。
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