DX・業務自動化

現場が動く!ノーコードでできる業務効率化5つの事例と導入のコツと失敗しないチェックリスト

人手不足や業務の属人化で、現場の負担が膨らんでいませんか?
「もっと効率化したいけど、ITに詳しくないからムリかも」と感じている方こそ、ノーコードツールの活用が効果的です。
日報や経費精算、会議室予約など、日々の定型業務を自分たちでノーコードツールを使ってアプリ化できれば、業務は確実にラクになります。

この記事ではノーコードツールで業務改善・業務効率がどう変わるのかについて、活用事例とともに詳しく解説しています。

労働力不足を補うノーコードの力!ノーコードツールでどういった業務改善が可能?

  • プログラミング不要で、誰でも業務アプリが作れる
  • 現場担当者でも導入・運用がしやすく、小さく始められる
  • 人手不足の中でも、ツールで業務を自動化・効率化できる
  • 申請・承認・日報などの定型業務を短時間でシステム化可能
  • 中小企業でもコストを抑えて導入でき、即戦力になる

ノーコードツールとは、専門的なITスキルがなくても、業務アプリやWebシステムを簡単に作れるツールのことです。

人手不足に悩む企業では、業務の負担が一部の人に集中しがちですが、ノーコードを使えば、現場の担当者が自ら日報アプリや申請フローを作れるようになり、さまざまな業務を効率化できます。

例えば、営業日報の記入や進捗管理など、業務の負担が特定の社員に偏っていた作業も、ノーコードツールを使えば部門全体で簡単に分担・管理できる仕組みに変えることができます。

また、これまでExcelで手作業していた報告書作成作業も、ノーコードツールを使って「報告用フォームアプリ」を作成すれば、スマホからサクッと入力・送信できるようになります。集計も自動化されるため、担当者が手作業でデータをまとめる必要がなくなります。

このようにノーコードツールを導入することで、人手不足の中でも現場主導で業務をデジタル化でき、入力作業や集計・報告といったルーチンワークの時間を大幅に削減することが可能になるのです。

 

そもそもノーコードとは?5つのポイントと非エンジニアでもできる業務アプリ開発のはじめ方

  • ノーコードとはコーディングなしでアプリやシステムが作れる仕組み
  • 画面を見ながらドラッグ&ドロップでアプリ開発操作が可能
  • テンプレートやパーツが豊富に用意されており、誰でも作れる
  • IT部門に頼らず、現場担当者が主導で現場のために開発できる
  • 簡単な業務フローから始めて段階的に広げられる柔軟性がある

ノーコードとは、プログラミングの知識がなくても、アプリや業務システムを自分で作れるツールのことです。

コーディングに必要な「変数」「関数」「API連携」などの専門スキルもほとんど不要で、見たままの画面操作でアプリを作れるため、非エンジニアの方でもすぐに使いこなせます。

これまで紙やExcelで管理していた備品申請や会議室の予約管理など、毎回同じ手順を踏む業務は、テンプレートを使って簡単にアプリ化できます。
その結果、「あの資料どこに送ったっけ?」と探し回る時間や、「この内容で申請していいのか?」と確認する手間を、ぐっと減らせるようになり、社内業務の大幅な改善が可能です。

使い方に不安がある方は、ノーコードツールの無料トライアル公式サイトの操作動画を活用するのがおすすめです。
操作感が合うか、現場で本当に使えそうかをチェックしてから、本格導入を検討すると失敗が少なくなります。

とにかく触ってみることが、ノーコードツール導入の一歩になります。今ある業務をちょっとだけラクにする。そこから始める使い方で最初はOKです。

ノーコードツール導入に関しては以下の記事も参考にしてください。

ノーコードツールとは?導入前に知っておきたいその特徴とメリット・デメリットを徹底解説!

ノーコードツールが業務改善に直結するのはなぜ?5つの理由を徹底解説

理由具体的な内容
開発スピードが速い数日〜数週間で業務アプリを構築できる。改善スピードが加速する。
現場主導で進められるIT部門に依頼せず、現場担当者自身が必要なアプリを作れる。
業務フローの見える化申請や承認の流れをアプリ化することで、業務のムダが見えるようになる。
柔軟な改善・修正が可能運用中でも修正・追加が簡単にできる。現場の変化に即応できる。
人手不足を補える単純作業や集計業務の自動化で、人材リソースの効率化が図れる。

ノーコードツールが業務改善や効率化に直結する最大の理由は、ノーコードツールを使って「必要な業務アプリを現場主導で短期間で構築できる」からです。

これまでのシステム開発プロセスでは、IT部門に依頼してから開発がスタートし、要件定義や設計の擦り合わせ、テストなどを経るため、最低でも数週間〜数カ月の時間とコストが必要でした。

しかし、ノーコードツールを活用すれば、現場担当者が業務の手を止めずに、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作で画面を作り、業務フローをそのままプログラミングをすることなく、アプリに落とし込むことができます。

例えば「経費精算が紙で面倒…」と感じたら、自分で入力フォームを作成し、承認フローを設定するだけでアプリの作成が完了します。

また、営業日報を紙やExcelでまとめていた場合も、KintoneやAppSheetなどを使えば、「日報入力→自動集計→グラフ化まで」の一連の仕組みを、ノーコードで誰でも簡単に、しかも数日で構築することも夢ではありません。

特別なプログラミング知識は必要なく、テンプレートやガイド機能を使えば直感的に作れます。

さらに、業務内容の変更やユーザーの声を反映しながら、入力項目や承認フロー、表示画面などを自在に修正できるため、「作って終わり」ではなく、現場の変化に合わせて育てていけるツールとして活用し続けられるのも大きなポイントです。

人手不足が深刻な今、こうした現場主導で柔軟に改善を重ねられるノーコードツールは、業務効率だけでなく、チーム全体の生産性とモチベーションを底上げする力を持っています。

ノーコードでここまで変わる!業務がラクになる具体的な活用事例

従来の業務ノーコードでの改善内容使用ツール
紙やExcelでの営業日報の集計日報入力フォームを作成し、自動集計&グラフ表示Kintone
経費精算の紙申請と承認待ちスマホで申請〜承認まで完結できるワークフローを構築AppSheet
備品発注のメール&口頭依頼発注依頼フォームと履歴管理アプリを構築Click
会議室予約を口頭で調整予約カレンダーを作成し、空き状況を可視化Airtable
在庫確認のたびに倉庫へ電話リアルタイム在庫管理アプリをスマホで運用Glide

ノーコードツールを使えば、これまで紙やExcelで手間をかけていた業務が、自社の現場に最適化されたアプリやツールに早変わりします。
特に、営業日報・経費精算・備品発注といった「定型業務かつ回数が多い業務」ほど、ノーコードによるアプリ化による効果は大きくなります。

例えば営業部門が毎日入力していた日報をKintoneでアプリ化すれば、自動で集計され、進捗状況がグラフで一目瞭然になり、マネージャーの報告確認工数が減らすことができるようになります。

さらに、経費精算や備品発注などのよくある定型業務も、手作業の煩雑さや紙のやりとりが大きな課題になりがちですが、こうした業務もAppSheetを使えば、スマホで申請から承認まで完結できるワークフローを数日で構築することが可能です。

このように、ノーコードツールを活用することで、現場が困っている業務を自分たちの手で、しかも簡単に改善していける環境が整います。
属人化や手作業の多かった業務も、数日で仕組み化できるようになるため、「どうにかしたいけど、手が回らない」といった現場の声にも素早く応えることができます。

意思決定者にとって、この状況はまさに、「現場が勝手に改善し続ける仕組み」を持てることが、最大のメリットと言えるでしょう。
導入後も自社で継続的に育てていけるノーコードツールは、今後の業務改革の中核になる可能性を秘めています。

この章では、上記の表で紹介している代表的なノーコードツールの特徴について詳しく解説します。

現場の声に応える日報管理!Kintoneで業務を見える化

Kintoneの特徴とメリット

  • ドラッグ&ドロップで業務アプリを簡単作成
  • 入力フォームの設計から集計・グラフ化まで一元化
  • 現場ごとのニーズに合わせて柔軟にカスタマイズ可能

Kintoneは、サイボウズ社が提供する業務アプリ作成ツールで、ノーコードで直感的に使えるのが特長です。
営業日報のような繰り返し発生する入力業務も、専用フォームを作成するだけで自動的にデータが蓄積され、グラフ化まで可能になります。

従来のExcel管理だと「入力ミス」「集計漏れ」「データの見逃し」といったリスクが生まれがちですが、Kintoneを使えばリアルタイムで共有した情報を確認できる環境が整います。

Kintoneの導入にあたって、プログラミングなどの特別な知識は一切不要です。
「営業日報」「顧客管理」「問い合わせ対応」など、実務に即したテンプレートが豊富に用意されているため、使いたい業務に合わせてテンプレートを選ぶだけで、基本的なアプリがすぐに完成します。

テンプレートには入力フォームや一覧画面、集計グラフなどがあらかじめセットされており、それをベースに自社仕様にカスタマイズするだけで即日運用がスタートできるのも魅力です。

kintoneは「紙から脱却したい」「現場で業務を可視化したい」といった課題を持つ企業と非常に相性のよいノーコードツールです。

 

経費精算をスピードアップ!AppSheetで申請・承認もスマホで完結

AppSheetの特徴とメリット

  • スマホ対応で外出先からも申請・承認が可能
  • Googleスプレッドシートと連携してすぐに使える
  • ワークフローを可視化して承認の遅延を防止できる

AppSheetは、Googleが提供するノーコードアプリ開発ツールで、スマートフォンやタブレットにも最適化された操作性が魅力です。

経費精算のように「申請→承認→記録」といった定型フローのある業務では、申請書を印刷・記入→メールで送信→上司が紙やPDFを確認→再入力して台帳に転記といった、非効率なやりとりが当たり前になっている現場も多いでしょう。

しかし、AppSheetを使えば、こうした煩雑な工程をすべてアプリ上で一元管理できます。

例えば営業スタッフが外出先でスマホから経費を入力し、撮影したレシート画像を添付。すると、承認フローが自動でマネージャーに通知され、その場で承認処理を完了できるようになります。

このように、申請から承認、台帳への記録までが1つのアプリで完結するため、紙のやりとりや転記ミス、承認の滞留といった課題をまとめて解消できるようになります。

また、AppSheetはGoogleスプレッドシートとの親和性が非常に高いため、すでに表計算ソフトで経費管理をしている企業であれば、既存データをそのままベースにアプリ化できるのも大きな強みです。

「時間がかかる」「対応が後手になる」といった現場のモヤモヤを、シンプルな仕組みで改善できるのが、AppSheetの強みです。

 

口頭・メール発注から卒業!Clickで備品管理をスマートに

Clickの特徴とメリット

  • シンプルなフォーム作成で発注業務を自動化
  • 履歴管理やステータス表示が一目でわかる
  • 現場主導で使えるため、導入から定着がスムーズ

Clickは、国産ノーコードツールで、すべての画面が日本語対応されており、公式サポートも日本語で受けられるのが他のノーコードツールとの大きな違いです。
ノーコードで業務用フォームや管理画面を直感的に作成でき、IT部門に頼らず、現場主体で運用を開始できます。

備品発注業務では、「ホワイトボードに手書きで依頼」「Slackやチャットで曖昧な注文」「誰が何をいつ頼んだか分からない」といった属人的な対応が日常化しているケースも多く見られます。
こうした現場では「依頼を受けたつもりだった」「発注されていなかった」「同じ備品を二重発注してしまった」などのミスが頻発しやすい状況になっています。

そういった課題もClickを活用すれば、発注依頼フォームを簡単に作成でき、依頼はすべてアプリ上で一元管理されるようになるため、伝達ミスや対応漏れといった属人的なトラブルを未然に防ぐことができます。

また、Clickのステータス管理機能を使うことで、誰が・いつ・何を発注したかの履歴も自動で記録され、「未処理」「対応中」「完了」といった進捗状況も一目で把握できます。
これにより、発注担当者だけでなく、依頼者側も状況を可視化できるため、「あの備品どうなってる?」という確認作業も不要になります。

さらに、作成したアプリはすぐに社内で共有でき、実際に使いながら現場スタッフがフィードバックを反映して機能を改善していくことも可能です。
定型業務の効率化と、業務の透明性向上・属人化排除のすべてを同時に叶えられるのが、Clickの大きな魅力と言えるでしょう。

会議室の予約トラブルをゼロに!Airtableで空き状況を見える化

Airtableの特徴とメリット

  • 表計算とデータベースの機能を兼ね備えた柔軟なUI
  • カレンダーやガントチャートで視覚的に予定を管理できる
  • ドラッグ&ドロップで予約・変更が簡単に行える

Airtableは、スプレッドシートの手軽さと、データベースの柔軟な管理機能を融合したノーコードツールです。
そのため日常業務でありがちな「情報を表で管理したいけれど、もっと直感的に操作したい」という現場のニーズにしっかり応えてくれます。

例えば「いつ、どの会議室が空いているのか分からない」「予約がかぶってしまう」「共有カレンダーが見づらくて使いづらい」といった、会議室予約でよくあるトラブルもAirtableを使うことで各会議室の予約状況をカレンダー形式で可視化することが可能になり、会議室の空き状況が一目でわかるようになります。

さらに、ドラッグ&ドロップでの予約操作や、予約ごとの「使用目的」「人数」などの入力項目もカスタマイズ可能。
使用後のステータスを「予約完了」「使用済み」などに色分けすることで、ダブルブッキングや予約漏れのリスクを大幅に軽減できます。

こうした機能により、複数部署が関わる会議室などの共有設備でも、情報の見える化と管理のしやすさを同時に実現できる点が、Airtableをおすすめできる理由です。

もう確認のための電話は不要!Glideで在庫情報をいつでもスマホでチェック

Glideの特徴とメリット

  • スプレッドシートからスマホアプリを即座に作成できる
  • リアルタイム更新で在庫の変動を即座に反映
  • 外出先や倉庫内でもスマホで在庫確認が可能

Glideは、Googleスプレッドシートなどの表データをもとに、ノーコードでスマホアプリを作成できるツールです。
特に、在庫管理や点検、チェックリストなど、日々の業務で“現場を動き回るスタッフ”が、紙やPCではなくスマホでサッと使える業務アプリを作りたいというニーズにぴったりです。

商品や資材の在庫状況を確認するたびに、「倉庫に電話する」「担当者に口頭で聞く」「わざわざ事務所まで戻って表を確認する」といったやり取りが常態化している現場では、その都度時間と手間がかかり、大きなロスが発生してしまいます。

しかし、Glideを使うことでスプレッドシートに登録された在庫データをそのままアプリに反映し、スマートフォンからリアルタイムで在庫情報を確認することが可能になります。

アプリは誰でも操作できるシンプルな構成にも調整できるだけでなく、在庫数の変動も自動反映されるため、入力・確認の手間やミスも大きく削減されます。
また、オフライン環境でも利用可能な構成にすることで、倉庫内や電波が弱い場所でも安心して使えるのもポイントです。

Glideは「現場に強い」「スピード導入できる」「スマホファースト」という3拍子そろったツールとして、在庫管理を効率化したい企業に強くおすすめできるノーコードツールです。

導入して後悔しないために!意思決定者が押さえるべきノーコード導入前チェックリスト

チェック項目確認のポイント
業務課題の明確化どの業務に課題があり、どの部分を効率化したいのかを整理する
現場のITリテラシー実際に使う担当者が無理なく操作できるツールか確認する
他システムとの連携既存のデータやツール(Excel、スプレッドシート等)と連携可能か
運用体制と保守導入後に誰が管理・更新するかを事前に想定しておく
無料トライアルの有無トライアルで操作感や機能性を事前に試すことができるか

ノーコードツールの導入を検討する際は、まず「何に困っているのか」「何を改善したいのか」という業務課題を明確にすることが最優先です。

漠然と「業務改善したい」「効率化したい」と考えるだけでは、ノーコードツール選びの判断軸があいまいになってしまいます。
その結果、せっかく導入しても現場で活用されずに終わってしまう…というリスクも十分にあります。

「営業日報の入力に毎日30分以上かかっていて面倒」「会議室の予約がかぶってしまい、社内で混乱する」といったように、今どこで手間やムダが発生しているのかを具体的に書き出してみることが大切です。
そうすることで、必要な機能や操作性が見えてきますし、ツールの絞り込みもスムーズになります。

その上で、現場のメンバーがどの程度IT操作に慣れているかや、現在使っているExcelやスプレッドシートなどのツールとスムーズに連携できるかも事前に確認しておくと、導入後に「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぎやすくなります。

また、ノーコードツールは導入して終わりではありません。使いながら育てていくため、誰が保守・運用を担うのかをあらかじめ決めておくことも成功のカギとなりましう。

ノーコードツールの導入前には必ず無料トライアルを使い、実際に操作しながら現場の反応を確かめることをおすすめします。ツールは「機能」だけでなく、「現場にフィットするか」が決め手になります。

導入を成功させるために。ノーコードツール導入はプロに相談を!

ノーコードツール導入前に知っておきたい5つのポイント

  • 業務のどこに課題があるのかを具体的に洗い出す
  • 現場のITスキルや操作性に合ったツールを選ぶ
  • 既存のツールとの連携可否を事前に確認する
  • 導入後の運用・改善までを見据えた体制づくりが重要
  • 無料トライアルや操作デモで現場の反応を確認しておく

ノーコードツールは、ただ導入するだけでは効果を発揮しません。
現場に合ったツール選定や、運用体制づくりまでをトータルで考える必要があります。
この記事を読んで「うちでもノーコードで業務を効率化したい」と感じた方は、ノーコードツールを使った業務改善をプロが伴走支援するNADJAにお気軽にご相談ください。最適な導入・定着をサポートします。

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